千葉県
館山生まれの
志村さんは、
子どもの頃からもの作りが大好きでした。
都内のデザイン専門学校で学び、
卒業後はカフェで仕事を。
25歳になった時、
「このままでいいのか」「本当にやりたいことは」と考え、
「陶」という道を選択。
京都の伝統工芸専門学校で、
ロクロ・絵付けを勉強。
市内から1時間ほどの、山間の園部町(現 南丹市)で、
休みの日もロクロを挽いている日々でした。
京焼は絵付けの仕事が中心で、
大きな窯元では、
男性が粘土で素地を作り、女性がそこに絵付けする分業が一般的。
一方では、個人作家の活躍も。
志村さんは、
職人・作家という方向は特に考えることなしに
「やきものを作りたい」という一心で、勉強を続けました。
卒業後、
石川県
九谷焼の
正木春蔵(山背陶房)さんの元に、
ロクロ師として1年。
益子の
若林健吾(けんご)さんの下で、さらに修業。
2012年1月に独立。
今は、元窯元の建物(窯付き工房)を借りて、
仕事をしています。
京焼・九谷焼では、
ロクロ目なく、1ミリ単位の正確さを求められる価値観。
絵付けしやすいように、
寸分の狂いない素地(ボディ)作りが求められる。
美しさもあるが、
工業製品と変わらないという見方もできる。
大阪芸大出身の正木さんは、
「整い過ぎない」ことを大切にしている。
京焼では、同じ濃さ=均一な色の絵付けをよしとするのに対して、
正木さんは、
絵の具をつけたら、かすれるまで描き続ける。
中国明末から清初期の傾向のように、
「きっちり」ではなく
「自然さ」をめざしている。
志村さんは、
そんな正木さんの考えに共感しているそうです。
正木さんは、
山城温泉の老舗旅館のご子息で、骨董にも造詣が深い。
「やきものを作るんだって、みなコピーさ。
なにかしらの
コピーでないものはないのだ。
ただし、そのどこを狙うかというまねどころが肝要なのだ」 (魯山人)
「本物で、古いものを学んで、
どれを選ぶかが自分の個性」 (正木さん)
志村さんの好きな言葉は
「温故知新」です。
志村さんの作風はいろいろ変遷していますが、
自分らしさを模索中。
京都・石川で、磁器・筆での絵付けを学んだことを生かしていきたい。
シンプルさを大切にするものの、
展示する時のバランスも考え、
質感・釉薬などにも工夫を重ねていきたい。
正木さんの弟子時代、
器も料理も手作りの、持ち寄り食事会をよくやったとのこと。
志村さんは、料理もお好きで、
ブログには、一工夫ある料理のレシピがいっぱいです。
京都・益子は
電動ロクロ、
石川では
蹴ロクロを使用。
正木さんから譲り受けた、
ケヤキの一枚板の蹴ロクロを今も使用し、
師匠の教えを反芻しながら、
ロクロに向かっている志村さんです。
「新米 と 秋刀魚 の 器 展」
at ギャラリー舞台
9 / 14 (土) ~ 29 (日)
20作家の飯碗・秋刀魚皿と 間もなく出会えます
「陶ISM in 笠間ギャラリーロード」
9 / 21 (土) ~ 23 (月祝) 中心に 9月一杯
全国の
若手陶芸作家の作品の展示販売 &
「利き酒」映画上映など
お楽しみいっぱいです!
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