千葉県佐倉市出身の今井さんは、
子供の頃から絵を描いたり、モノを作ることが大好きでした。
おばさんが陶芸ギャラリーをやっていたため、
やきものにも自然と興味を持つようになりました。
高校では美術部。
美大を目指したきっかけは、やきものだけでなく、
演劇なども含めた様々な「表現」をするものに触れたことから。
二年浪人して武蔵野美術大学へ。
予備校時代からのデッサン・パースの取り方(奥行・色)の訓練が、
今井さん作品の「美しい形」の原点かもしれません。
大学では陶磁器専攻。
大学の学園祭で作品展示をした時、
「表現」したことに「反応」があるおもしろさを実感したと言います。
卒業後、益子の横山陶芸(製陶所)に3年。
その後、窯・工房をほかの作家とシェアして2年半。
2011年からは笠間に工房を移しました。
2010年から
「陶ISM」(益子から始まった若手陶芸家のグループ・現在のメンバーは、全国から200人以上)に参加し、
実行委員としても活躍しています。
同世代の陶芸家とのつながりができることで、新たな展開が開けたようです。
独立して2年過ぎた頃、制作・仕事が不安定になり、
思い通りに進まなかったこともがありましたが、
そこから抜け出たのは、
「続けたもの勝ち」という考え方。
陶芸は、続けること自体が難しく、
形や結果はどうあれ、継続することが大事。
悩んでも答えがでなければ、そのままにして、ともかく作り続ける。
作ったら、外に発表することで、他からの反応があり、次へと進む。
「受け手あっての表現」
「反応あってこその制作」だと思っています。
これから目指したいのは、器・オブジェに限らず、
作品のある「空間」も含めて、その世界観を表現すること。
見せる・使う(飲食など)ことで、より身近に感じてほしい。
以下は、高校の同級生の作ったという、
今井さんの紹介パンフレット(陶歴書も兼ねた)からの引用。
卒業制作集(図録)より
「シンプルで力強い形や質感に魅力を感じるので、
種・石・貝殻など自然物からヒントを得る」
「ザラっとした風合いは、“焼きしめ”といって、
土や化粧土の風合いを生かすため、釉薬をかけない手法」
「作ることを通して
”人“や”場“がつながっていくことを大切にしたい。
ひとつの器が、作り手の私の手から、人の手に渡り、
その人が贈り物や“もてなし”の道具として
他の誰かに手渡す。
この循環を、気持ちのいい形で続けられるようにしたい」
様々なつながりを通して、前進し続ける今井さんです。
今井 梨絵 うつわ展 1/25 まで
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